駐在は“異文化修行”の旅|メキシコ生活で自分が変わる3つの瞬間
- Masato Mizuno
- 11月4日
- 読了時間: 3分
赴任前、誰もが少しの不安と大きな期待を胸に抱きます。 「仕事はうまくいくだろうか」「家族は馴染めるだろうか」ーーそんな問いの答えは、実際にメキシコで暮らすうちに少しずつ見えてきます。
メキシコ駐在は、ビジネススキル以上に人としての柔軟さや価値観の幅を試される時間。 この記事では、多くの駐在員・帯同家族が体験する「自分が変わる3つの瞬間」を取り上げ、異文化の中で成長するヒントをお届けします。

予定通りに進まない日々で「力の抜き方」を学ぶ
メキシコでは「mañana(マニャーナ=明日)」という言葉が象徴的です。 電気工事の約束が1週間後になったり、会議の開始が30分遅れたり…。日本式の「きっちり時間通り」は、ここでは通用しないこともしばしば。
最初は「なんで予定通りに動かないんだ」とイライラするかもしれません。 けれど、少しずつ気づくのです。完璧を求めすぎないことこそ、異文化で長く働くための知恵だと。
ある日系企業のマネージャーはこう語りました。
「予定が崩れるたびにストレスを感じていた。でも“人が動くリズム”を尊重したら、現地スタッフとの距離がぐっと縮まった。」
“柔らかく生きる”という力は、帰国後の仕事にも必ず生きます。
言葉を超えて「人との信頼」を築く瞬間
スペイン語が流暢でなくても、伝わるものがあります。 挨拶を欠かさないこと、目を見て話すこと、そして相手を尊重する姿勢。
ある駐在員は、通訳を介していた頃よりも、自分の拙いスペイン語で一生懸命話すようになってから、部下の態度が変わったといいます。
「文法よりも、気持ちが伝わることのほうが大事。『自分の言葉で伝えよう』と思えたとき、関係が深まった。」
異文化コミュニケーションとは、語学のテストではありません。 “わかろうとする努力”そのものが、信頼の土台になるのです。
家族の笑顔に「本当の支え合い」を知る
駐在員本人よりも、実は帯同する家族のほうが早く現地に溶け込むこともあります。 子どもが学校でスペイン語を覚え、妻がスーパーで現地の主婦と会話を始める――そんな日常に触れるたび、家族が強くなっていくのを感じる瞬間です。
仕事が思うようにいかない日でも、帰宅すれば「パパ、今日こんなことがあったよ!」と笑顔が迎えてくれる。 そのたびに、「支えられているのは自分のほうだ」と気づく人も多いでしょう。
メキシコでの生活は、家族の絆を見直す絶好の機会でもあります。
互いに助け合い、励まし合いながら過ごす時間が、何よりの財産になります。
駐在は「成果」ではなく「変化」を持ち帰る旅
メキシコでは“完璧”より“柔軟”が通じる。
言葉よりも「伝えようとする姿勢」が信頼を生む。
家族とともに生きる時間が、最も深い学びになる。
駐在とは、海外での任務を終えることではなく、「自分がどう変わるか」を体験する旅です。 帰国後、仕事のスキルだけでなく「人としての余白」を持ち帰ることができたなら、その駐在は大成功です。




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