ケレタロの気候を徹底解説:乾季・雨季・気温差と駐在生活の対策
- Taro Maruwa

- 5 日前
- 読了時間: 5分

メキシコのバヒオ地域、特にケレタロに初めて降り立ったとき、空気の軽さに驚く人は多いと思います。日本の蒸し暑さとは対照的で、肌にまとわりつく湿気がなく、サラッと乾いた風が頬をなでていく。特に冬の朝はひんやりと澄んだ空気が広がり、太陽が上がるにつれ一気に世界が明るくなる。そんなメリハリのある空気感が、ケレタロという街の魅力のひとつです。
ただ、この“快適さ”の裏側には、駐在生活ならではの注意点や、気候との上手な付き合い方も隠れています。ここではケレタロを軸に、レオン、サンルイスポトシ、グアナファト州を含むバヒオ地域の気候を、実用的に、そして少しエッセイ風に紐解いていきます。
1|ケレタロの気候は“暮らしやすさ”をつくる
ケレタロは標高約1,800m。その高さゆえに、年間を通じて気温は穏やかで、湿度は日本よりも圧倒的に低く、“さらりとした快適さ”があります。晴天の日が多く、青い空が頭上に広がるだけで気分が軽くなる。街の並木が作る影もくっきりしていて、もともと明るい石造りの街並みがより映えて見える季節もあります。
しかし、この快適さは「日中の陽射しは強く、朝晩は思った以上に冷える」というギャップとセットです。冬の朝は長袖でも肌寒く、太陽が昇ると一気に20℃近くまで上昇することもよくあります。この急激な温度変化こそ、ケレタロ生活に慣れるうえで最初に直面する特徴といえるでしょう。
雨は比較的少なく、一年を通じて“乾燥”が基本。洗濯物はよく乾きますが、肌は乾きすぎて粉をふいたり、喉がイガイガしたりすることもあります。その反面、空気が澄んでいる日は風景が美しく、街の色彩がより立体的に感じられることがあります。気候が心のペースに影響することを実感しやすい街でもあります。
2|乾季・雨季・気温差を理解する
● 乾季(11〜5月)
乾季のケレタロは“バヒオ地域の真骨頂”。雨がほとんど降らず、快晴が続き、湿度は大幅に低い。洗濯物が半日で乾くほどの乾燥ぶりで、空気も軽く、観光もしやすい季節です。
ただし、乾燥しすぎるため、
肌荒れ
鼻の乾燥
喉の痛み
静電気が日常的に起こります。
もう一つの特徴は寒暖差の大きさ。朝は5〜8℃、昼は25℃前後という日も珍しくありません。上着を着て家を出ても、お昼には「暑い」と感じ、夕方にはまた冷える。“薄手を重ねる”という着こなしが重要になります。
● 雨季(6〜10月)
雨季と聞くと、日本の梅雨のようなシトシト雨を想像しがちですが、バヒオ地域はまったく違います。午前中は晴れ、午後から夕方にかけて1〜3時間の激しいスコールが降る──これが典型的なパターン。街によっては道路が一時的に冠水し、排水の弱いエリアでは交通が乱れることも。
雷が非常に強い日もあり、
停電
信号停止
交通渋滞が起こることもあるため、雨季は“午後の予定調整”が鍵になります。
しかし、雨季の魅力もあります。雨のおかげで街の緑が一気に濃くなり、丘陵地帯の景色も生命力に満ちてきます。乾季とはまた違う、しっとりした表情を見せてくれるのです。
3|レオン・サンルイスポトシ・グアナファトとの比較
バヒオ地域はどこも似た気候に見えますが、それぞれ微妙に違う“個性”があります。
● レオン(Guanajuato州)
ケレタロよりやや気温が高く、雨季のスコールが強め。街路や標高の関係で、急な雷雨時に交通が流れにくくなることがあります。一方、冬場はケレタロより少し暖かく感じる日もあるため、住みやすさは高い地域です。
● サンルイスポトシ(San Luis Potosí)
さらに乾燥が強く、“砂漠の空気”に近づいていく感覚があります。風が強い日も多く、埃っ
ぽさを感じる人も。朝晩の冷え込みはバヒオ地域でも特に大きい方です。
● グアナファト(Guanajuato)
山がちな地形で、エリアによって体感が大きく変わります。日差しは強いですが、影に入ると一気に涼しく、街歩きが気持ちいい日も多い。コロニアルな街並みと気候の組み合わせは格別で、夕方の風が心地よい街でもあります。
こうして比べてみると、ケレタロは“最もバランスが良い都市”だと実感します。湿度・気温・生活のしやすさの中間点にいて、四季の変化もほどよく感じられる。駐在員が多く集まる理由が気候にも現れているのです。
4|気候と付き合う生活術:快適さは“準備”で変わる
ケレタロで快適に暮らすために大切なのは、気候への“ちょっとした工夫”です。
● 乾燥対策
加湿器・リップ・ハンドクリーム・寝室への水皿。些細なことですが、喉の痛みや肌荒れを大きく減らしてくれます。
● 紫外線対策
標高が高いため、紫外線は日本以上。日焼け止め・帽子・サングラスが必須アイテムです。
● 服装は「重ね着」基準
朝寒い → 昼暑い → 夕方また肌寒いという一日の中での三変化に対応するため、薄手+羽織の組み合わせが最適。
● 雨季の歩き方・移動術
急な雷雨の日は外出をシンプルにし、冠水しやすい道路を避けること。雨季の午後は“予定を詰めすぎない”のが暮らしを守るコツです。
生活が気候に馴染むと、外の環境に振り回されにくくなり、「この街の空気に自分のリズムが合ってきた」と感じる瞬間が増えていきます。
ケレタロの暮らしやすさは、気候と住まいの相性で大きく変わります。日当たり、風通し、乾燥や雨季の影響など、実際に住んでみないと分からないポイントも多いもの。
Maruwaでは、
気候を踏まえた住まい提案
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を行っています。新しい家が整うと、毎日のリズムも自然に整っていきます。
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