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メキシコの水は飲める?飲み水・シャワー・洗濯のリアルな対策


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メキシコに来て最初に戸惑うことの一つが「水」です。ケレタロの乾いた空気に包まれながら新生活を始めると、日本では当たり前だった“水を意識しない暮らし”が、ここでは成り立たないことに自然と気づきます。蛇口をひねってそのまま飲める国ではない。シャワー後の髪が少しパサつく。洗濯物が何となく硬い──。その違和感の正体を知ることが、駐在生活を快適にする一歩になります。




1|まず知りたい「メキシコの水」と暮らしの距離感


メキシコでは、基本的に水道水を直接飲むことがありません。これは“水が汚いから”という単純な話ではなく、水が家庭に届くまでの経路──屋外タンク(Tinaco)や建物の配管──のメンテナンス状態がエリアごと、建物ごとに異なるためです。つまり、水そのものよりインフラの“ばらつき”の方が問題になりやすいのです。


そのため、飲み水の中心になるのはガラフォン(20Lボトル)や浄水器。メキシコでは、家にウォーターサーバーを置き、定期的にボトルを交換する暮らしがごく自然に感じられるようになります。ペットボトルの水も常備しますが、「料理は浄水器で、飲むのはガラフォンで」という住み分けがもっとも一般的です。慣れてくると、これらの作業は面倒というより、安心をつくる“生活の仕組み”として定着していきます。


ちなみに飲み水に関して、空になったガラフォン (Garrafón) はスーパーやコンビニで空ボトルを持って中身の入ったものに交換購入する他に、ウォータースタンドでセルフで水を補充することも可能です。日本にはない? (10年前の情報なので今はある?)文化で興味深いですね。




2|硬水という“日本とは違う体験”


メキシコの水でもっとも日本と違うのは、“硬水寄り”であることです。数日暮らすだけで、髪がきしんだり、肌が乾燥したり、シャワーヘッドに白いカルキがつき始めたりと、小さな変化に気づく人が多いはずです。


髪のきしみは、硬水に含まれるミネラルがシャンプーと反応し、洗い流しづらい膜のようなものを作るため。シャワーフィルターをつけると、この“膜感”が和らぎ、指通りが滑らかになります。肌のつっぱりも、硬水が皮脂を落としすぎることが原因のため、保湿を少し多めにするだけで驚くほど快適になります。


洗濯では、タオルのゴワつきや、Tシャツの繊維が硬く感じられることがあります。柔軟剤の量を増やしても改善しない時は、硬水に対応した製品に切り替えるとふんわり感が戻ってきます。食洗機やシャワーヘッドに白く残るカルキは、クエン酸で定期的に洗浄すれば問題ありません。小さな工夫の積み重ねですが、仕組みを理解するだけで“水との付き合い方”が格段に楽になります。


クエン酸はメキシコでは日本ほど一般的ではなく、スーパーなどではなかなか売っていません。お菓子作り用の材料を専門に置いているお店で"Ácido Cítrico" (アシド・シトゥリコ) で伝わります。自分は重曹クエン酸水の愛飲者なのですが、このクエン酸を現地調達するために10年かかりました笑




3|地域別の“水質の違い”を知る


同じメキシコでも水質の体感は驚くほど違います。駐在員の声を踏まえると、次のような特徴が見えてきます。


● ケレタロ(Querétaro)

比較的扱いやすい硬水。新興住宅エリアは水圧や配管状態も安定しており、フィルター併用で快適度が高い。


● レオン(León)

地域差が大きく、北側の一部では硬度がかなり高いと言われる。洗濯物のゴワつきやカルキ残りが出やすい。


● サンルイスポトシ(San Luis Potosí)

バヒオ地域で最も硬水を強く感じる都市。白いカルキ汚れが家電に早くつきやすく、メンテ頻度が上がる傾向。


● グアナファト(Guanajuato)

旧市街は配管が古く、水圧の低さやタンク管理の個体差が出やすい。水質より“建物の歴史”の影響が大きい。


● メキシコシティ(CDMX)

都市としての水処理は比較的良好。ただしマンションのタンク・配管の古さで体感が大きく変わる“建物差の大きい街”。


● アグアスカリエンテス(Aguascalientes)

工業都市で硬水傾向が強い。食洗機・ケトルなどにカルキが溜まりやすく、フィルター交換頻度が増えるケースも。




4|健康面で意識したい、メキシコの“水の扱い”


誤解されがちですが、多くの日本人がメキシコでお腹を壊す原因は“水そのもの”ではありません。氷の管理、外食時の衛生、タンク清掃の頻度など、水の“取り扱い”の違いが体調に影響します。


レストランの氷は、製氷機の衛生状態によって品質が左右されます。野菜を洗うときはボトル水か浄水器を使い、必要に応じて除菌液を加えると安心です。歯磨きのあとにうっかり水道水で口をすすいでもすぐに問題が出るわけではありませんが、慣れないうちは浄水を使うとストレスが減ります。


生活の中で“ここだけは気をつける”ポイントを押さえると、自然と体調トラブルは減り、メキシコの生活リズムに身体が馴染んでいきます。


メキシコ人の間でも水道水を飲んでもすぐに体調不良を起こしてしまうのではなく、だんだんと体内に蓄積されてダメージが溜まっていくので身体に悪いとの理解です。日本人は元々日本の水に体が慣れているため、すぐに症状が出ることが多いいのでわかりやすいですが。




5|暮らしが変わる、水の整え方


水回りが整うだけで、暮らしの快適さは驚くほど変わります。シャワーフィルターを導入すれば髪と肌のストレスが減り、柔軟剤を硬水向けに変えればタオルの触り心地が戻ってきます。台所の浄水フィルターを交換し、食洗機を定期的にクエン酸洗浄すれば、白いカルキ汚れも気にならなくなります。


水は生活に寄り添うインフラそのもの。だからこそ、ここの仕組みを整えると、毎日のペースが静かに整っていきます。初めてメキシコに来たときに感じた戸惑いも、数週間たつ頃には自然と消え、「水を理解することが、暮らしを理解することでもある」と感じられるようになるはずです。




まとめ


メキシコの水事情は、知らないと不便に感じることが多い一方で、理解すると驚くほど快適になります。硬水による変化は工夫で解消でき、飲み水の仕組みは数日で慣れます。そして都市ごとの水質の違いは、住まい選びや生活スタイルのヒントになります。


“水が整うと、暮らしが整う”。メキシコ生活の基盤づくりは、そんなシンプルなところから始まります。




水回りが整うと、駐在生活は驚くほど軽くなる


メキシコ生活の快適さは、実は“水回り”で大きく変わります。物件ごとの水圧、タンク管理、配管の状態、浄水器の設置環境──。住む前には分かりづらいポイントも多いものです。


Maruwaでは、

  • 水回りの状態を踏まえた物件紹介

  • 生活の立ち上がり支援(ガラフォン手配方法・浄水器案内)

  • 地域ごとの水質の注意点のアドバイス


など、安心して暮らせる環境づくりをサポートしています。


▶ どうぞお気軽にメキシコの住まい相談をお待ちしております!

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