メキシコでの不動産賃貸契約を結ぶ際には、"Pagare"(プロミッソリーノート)と"Poliza Juridica"(法的保証ポリシー)を求められることがあります。
賃貸契約に必要な書類
メキシコで日本人駐在員が賃貸物件を契約する際は一般的に下記の書類が必ず必要になります。
入居者のビザのコピー
法定代理人となる方のIDのコピー
会社定款のコピー
会社の住居を証明する書類(一般的には光熱費の請求書)
最近、良く求められる書類Pagagre、Poliza Juridica
ケレタロなどここ数年で外国人や他州からの引越し者が急増したエリアではPagareやPoliza Juridicaと呼ばれる法的書類を求められることが多くなってきました。
これは、賃貸契約が頻繁に行われることで、入居者との法的、金銭的トラブルが急増したためです。日系企業で長くメキシコにお住まいの方にとっても耳慣れず、契約締結を進める上で議論となることが多くなってきています。
Pagareについて
Pagareとはメキシコおよびラテンアメリカ諸国で一般的に使用される、支払約束を記した文書です。これは借入金の支払いを保証するために、借手が発行する無条件の支払い約束です。Pagareはメキシコ法の下で認識され、実行可能です。Pagareに関する規則や必要な要件を知ることは、メキシコにおける強制執行において成功する上で非常に重要です。
メキシコ法では、Pagareには以下の要件が必要です:
文書がPagareであることを明示する表明。
一定額のお金を無条件に支払うという約束。
これらの要素は、貸し手が迅速かつ信頼性のある方法で貸付金の回収を追求する際に、基盤となる法的枠組みを提供します。
Poliza Juridicaについて
Poliza Juridicaは、賃貸契約におけるリスクを最小化するために設計された法的保証です。
通常、家賃の33%ほどを入居者(駐在員側)が負担することが一般的です。Poliza Juridicaは、賃貸人と借手双方を保護し、以下のリスクから守ります:
契約不履行
家賃の未払い
不動産の権利消滅
トラブルが起こる借手
詐欺や不動産の侵害
これにより、家主は賃貸契約が順守されるという追加の保証を受けることができ、金銭的なリスクを軽減することが可能になります。すなわち、駐在員さん側には大きなメリットはなく、基本的にオーナーを守るための手続きですが、その費用の上記の割合の負担を求められることが多くなっています。
まとめ
会社様によって意見が分かれる部分もあるかと思いますが、今後も上記の手続きをオーナー側が求める動きは加速してくると予想されます。社内の法務部などとよくご確認をいただき、駐在員の方が気に入られた物件をスムーズに契約できるよう、ご準備されることをお勧めいたします。
お困りのかたがいらっしゃいましたら弊社にご連絡ください。
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